【ご注意】会員様外での緊急処置相談は営業時間内¥3,500、時間外は¥5,000となります。
PR
スポンサーリンク
ブログ

必要だからという理解を

アルク君は子犬の時から飼っているからしつけが出来ているだけでは?とよく聞かれるのですが、子犬や成犬など関係ありません。覚えるのに時間がかかる子、かからない子の違いは個体差も関連しますが、飼い主様の接し方の問題です。アルクは子犬の時、ものすごく和犬特有の気の荒さを持っていました。本気で噛む子でしたし自立精神も強かったので甘えることもなかった子です。私は洋犬の良さを表に出したかったことや、instagramでも紹介した昔飼っていた愛犬のようになって欲しくなかったのでアルクを変えました。私だからできるということではないんです。犬の特性・ルールを守って教えてあげれば誰でもできることなんです。
子犬でも成犬でもまずは新しいお家に来たらそこのルールを教えなければなりません。犬を飼い始めたときに多く見受けられるのは部屋内でずっとフリーにして小型犬なら抱っこしたまま眠らせることです。そうではなくハウス訓練とトイレ訓練をまずやらなければ何も始まりません。いたずらは当たり前、トイレ粗相も当たり前、自由に振舞うことで権勢症候群に陥るなど、ルールを教えていないからやりたい放題に育つのは当たり前です。まずはハウス訓練で待機させるルールを教えなければ我侭になって当然です。犬はハウス内から人をよく見ています。ルールというものがあることも人や先住犬の動きで覚えますし、この一家の中で誰がボスか?と観察しています。先住犬がいる場合、まずは先住犬に挨拶をさせるのも犬の世界では当たり前です。一番下は自由にならないハウス内から挨拶をさせます。
もちろんアルクが来た時もそうです。必要以上にフリーにしていません。ましてその時の先住犬はM・ダックス・カニンヘンが3頭いるなかの犬ボスでしたので、相手が小さくてもアルクにボスと認識させる訓練をしないと後々大変なことになってしまいます。

成犬を保護した時もそうでした。その子は放し飼いの子でしたから、ルールがわかっていません。私が放すなという忠告を聞かず放した母。家の中はめちゃくちゃになりました。それは当たり前のことですし、人が悪いので当時その成犬を叱っていませんが、黙々と無視して片付けをしました。それをハウスから見ていた成犬はチラチラと私の顔色を伺っていて、やってはいけない事だと1つルールを覚え、その後は家の中を荒らす行為はなくなりました。
ハウス内で鳴き喚いたり、待機できない時はアルクに任せました。当時の犬ボスはアルクでしたから、アルクが注意をしに行くことで成犬は自分が下であることを認識し、アルクに逆らわない、人に逆らってはいけないことを覚えてくれました。
ハウス訓練は自由を奪うから可哀想と言われる方が多いですが、犬は暗くて狭いところを好み、安心して落ち着けます(お部屋の広さの事情もあると思うので絶対用意しろとは言いませんが、オススメアイテムです)。

そして、何度も申し上げてきたことですが、犬は服従本能を持っています。その精神面を満たしてあげれていないと、精神的に不安になり、噛む、唸るなどの行動を起こします。これが権勢症候群です。服従本能が強いからこそ、制御するのは可哀想なことではありません。逆に服従本能が満たされて精神的に安定・安心を得られます。
犬はボスになりたくないのに、ボスのように崇める飼い方(我儘を許す、自由気ままにさせる、猫可愛がりなど)をするのは犬にとって酷なことなんです。
違う種族なのに、自分たちの気持ちや考えとルールを押し付ける飼い方は日本やアジアによく見られるので、風習かもしれませんね。

そして、ある時には道具も必要です。拾い食いをさせないために口輪をする飼い主様もいます。犬を知らない方は虐待だと騒ぎ、飼ってる人には噛むイメージを持たれますが、服従訓練や人の温もりを教えるために用いったりすることもある大事な道具なんです。興奮して噛む子を口輪無しで抱きしめられませんよね。まずは口輪をはめることで人も噛まれる不安がないからその子を思い切り抱きしめてあげることができます。人の手は怖くないんだよと優しく撫でてあげられます。
また、規制されているわけではありませんが、動物病院へ行く際も獣医師や動物看護士に対してのマナーです。治療行為は何が起こるかわかりません。獣医師たちも噛まれて大怪我をしたら治療が出来ません。知らない人が多いのですが、多くの獣医師たちは口輪をして来院してほしいと思っています。犬嫌いの人にも安心感がありますよね。口輪は必要な時に着用できる訓練も必要なんです。

事情も知らない周りが、自分の考えだけで偏見を持つ風習が日本にはあります。インターネットが普及し、悪くとれる一部分だけを配信するメディアや投稿者のやり方が、人間の感覚をおかしなものにしたのかなと個人的には感じるところがありますが、「人のため」「犬のため」必要だから使っているという理解を周りの方にもお願いしたいです。

虐待としつけについても、線引きはとても難しいと思います。
犬が興奮しすぎて周りが見えない時は多少の痛みも必要なことがあるんです。痛みで我に返るからです。人もそうですよね?興奮しすぎた人を味方である人が平手でビンタしたりしますが、それとまったく同じです。看板犬・アルクもパニックになりやすく、パニックになったら私の存在も忘れて大暴れします。その時はお尻を蹴る(力加減はしています!)こともあります。それをすることで私の存在に気が付いて、アルクも我に返って落ち着いてくれます。
犬が何もしていないのに、飼い主が突然犬を蹴り上げたり、何発も殴る蹴るを繰り返す自分の気持ちだけの行動、それこそがただの虐待です。

周りの理解というものはものすごく必要なんです。優しく見守ることも人の立場を考えるという行動に繋がるのでは?と思います。殴る蹴るの瞬間的な一部分だけを見て判断しないことです。
百人百様と申します。書き連ねたことが正しいわけではありませんが、これを機に皆様もそれぞれ考えるきっかけにしていただければと思っております。

タイトルとURLをコピーしました