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ブログ

安楽死について

いろんな獣医師のブログなどでも見かける記事ですが、support of smileでは触れることがありませんでした。十人十色でいろんな考えがあり、良かったと言えることではない難しいデリケートな問題だからです。

今回、記事にしようとした要因はsupport of smileの愛犬「陸君」のことで「安楽死」を選択するかしないか、母と何日も話し合いをしたことで記事にしようと思いました。

犬という動物は人と違って、しんどいから死にたいという考えはありません。生きている以上頑張って生きようとします。安楽死を選択することはその愛犬の想いを断ち切ることです。愛犬には飼い主の「裏切り行為」かもしれません。ですが、人は生きる為に仕事をして報酬を得なければいけません。陸君の介護をメインでしている母も1週間前に3日ほど寝込み動けなくなってしまいました。私自身もまだまだこれから未来を生きて行かなければならない、保護犬・看板犬アルク・会員様の大事な愛犬を背負っています。
母の仕事先、私の仕事先にも多大な迷惑をかけてしまいますから、私たちが倒れてしまうわけにはいかないんです。倒れてしまったら、アルクもこれからを生きる幼い保護犬達が保健所行きになってしまいます。

けれでも陸君が自力で立って、せめて水を飲むことが出来たら安楽死など考えはしません。
体調が良い時は立てたものの、すぐに転び床で全身を打ちつけていました。今は全く立てなくなり水を自分で飲むことが出来ず、陸君も喉の渇きを感じたら鳴いて呼びます。
留守の間は陸君は水が飲めません。クーラーをつけて暑さはしのげても、喉の渇きは潤せません。
「人間」の介護と違い、いくら愛犬でも休ませてくれる仕事はありません。仕事を休めば今度は生活ができないわけです。
かといって、安楽死を選択したいわけではありません。最後まで面倒を見てあげたい・・・けれども現実はそうはいかない。獣医師によっては「安楽死はペットの特権」という獣医師もいます。
*安楽死を推奨しているわけではないですので誤解のないようお願いします。苦しまず眠るように旅立てる死に方を「特権」としてたとえられているだけで、獣医師も動物が元気に長生きができるようにと、治療するために獣医師になったわけですから、命を絶つことをしたくないのが当たり前です。

最後まで看てあげられることが一番です。それができない場合は、安楽死は飼い主が最後に出来る責任の取り方だと私は考えます。「安楽死は嫌だ、でも介護もできない」と言って、保健所に老犬を連れ込む人も沢山います。田舎では山へ捨てる人もいます。中には川に沈めるというお話も聞きました。老犬ではなくても、たかがヘルニアで歩けないからと安楽死を望んだ飼い主がいたのも事実です。

苦渋の選択肢である安楽死も、どんな事情があれ行わないという獣医師はたくさんいます。気持ちはわかります。ですが、飼い主が倒れたら、遅かれ早かれ介護の必要な子は飢えて亡くなります。

今回、この安楽死という選択は私の人生の中で2度目です。instagramで紹介した雑種も安楽死を考えました。
16歳の高齢でガンがあちこちに転移していました。しかしガンが出来たから安楽死という考えではなく、壮絶だったのは体が痛くて横になって寝ることが出来なくなってしまったからです。4日間も横になってはギャン!と鳴いて立ち上がり、触ることも圧迫されることも痛がって嫌がりました。
4日間、立ったままの生活が皆さんにできますか?私は出来ません。横になりたいです。ゆっくり休みたいです。でも人は安楽死が認められていません。動物は認められていますが、事情を察して行なってくれる獣医師が少ないのは事実です。

私が信頼する動物病院で、事情を話し相談したところ、使う薬の分量を所持していないので行うことが出来ないと言われ、気持ちがほっとしましたが、メインで介護する母を考えると、あちこちの動物病院に電話をして相談していました。どこも「やってません!」と電話を切られ、最後に電話をしたところで「やりたくないのは本音ですが、事情が事情ですし・・・でももう少し頑張れませんか?」と言われたものの、すでに母が一度倒れていること、98歳の祖母を抱えていることなどをお話して予約をお願いしました。その間に陸君が自然に旅立ってくれればとそればかり願っています。予約を入れたものの・・・まだ覚悟も決められずにいます。「まだ頑張ろうよ!自分!」という気持ちの中、2か月ほどろくに寝ていないので、正直なところ体も精神も辛い状態ですが、もう少し・・・もう少し・・・と葛藤の日々です。

安楽死について、support of smileでは頭ごなしに反対はしていません。事情がある場合、飼い主の最後の責任として、選択肢の一つだと考えています。

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